草津・南草津【理学療法士による整体とトレーニング】Jump(ジャンプ)の院長木村です。
あなたに合った腰痛体操の見つけ方(3)です。
今回からは実際に行っていただく体操の説明に入っていきますね。
前回の復習ですが立った状態で体の前屈と後屈を行いその時に出現してきた症状(腰痛や足のしびれ・痛みなど)に合わせて体操内容を決めていく
という内容でしたね。
前屈検査
この検査の時に
お尻、太もも外側後面、ふくらはぎ外側後面、足先にかけての広がるような痛み・しびれが出現した時
この状態は腰椎椎間板ヘルニアによる神経圧迫からの神経症状の可能性が強いといえます。
椎間板のストレスを立位が100%としたとき立位での前屈姿勢で150%になると報告されており、運動学的にも前屈する事で椎間板内にある髄核が後方移動し後方にヘルニアを起こすとされています。写真の黄線の場所にしびれや広がるような痛みが出現します。
上記の症状が出現したときの腰痛体操内容
*これから体操の種類を説明していきます。前屈、後屈の検査での症状によって体操の種類が変わります。また、重複する体操がありますので体操番号をつけておきます。
①腹横筋訓練(お腹引き込み運動) 体操番号1
1、仰向けに寝て両膝を立てる
2、お腹をひっこめる(この時息を止めないで!お腹が触っても固くない状態)
3、2の状態を30秒保つ
4、3を5回繰り返す
主にお腹の深層の筋肉(インナーマッスル)を収縮させる運動です。お腹が硬くなるほど力を入れないでください。力を入れすぎるとお腹の表層筋(アウターマッスル)が働いてしまいますので運動の目的が変わってきます。
②大腿直筋ストレッチ 体操番号2
1、写真のように横向きに寝て身体を丸める
2、上側の足首を持ち後ろに引っ張る
3、2の状態を30秒間たもつ(力が入らないように脱力を意識して!)
*1の両足を丸めるのを忘れないようにしてください。下側の足が丸まっている事によって上側の足を後方に引っ張るときの腰を反る動きを止める為(腰を守る為)です。
4、3の状態を1~3回繰り返す。
*この筋肉は大腿四頭筋(太ももの前の4つの筋肉)の一つの筋肉で唯一、股関節と膝関節をまたぐ筋肉(二関節筋といいます)で股関節と膝関節の両方に作用します。膝を伸ばす役割と股関節を曲げる役割。よってこの大腿直筋が硬くなると腰への負担が強くなってしまいます。
③腸腰筋ストレッチ 体操番号3
1、仰向けに寝る
2、片膝を曲げて、太ももを胸につけるように両手でかかえる
3、2の状態を30秒保つ(反対の足が上に上がってこないように意識)
4、3の状態を1~3回繰り返す。
腸腰筋は股関節を曲げる(足を引き上げる)筋肉です。この筋肉は歩く・走る時にかなり重要になります。しかし、柔軟性が乏しく硬くなってしまうと腰痛につながってしまいます。
*片足をお腹のほうに引き寄せた時に、引き寄せた側及び反対側の腰や足にしびれや痛みが出現する場合は中止してください
以上が、前屈した際にお尻、太もも外側後面、ふくらはぎ外側後面、足先にかけての広がるような痛み・しびれが出現した時でも比較的安全に出来る腰痛体操になります。
体操を行なっておいる時に痛み・痺れが強くなる感じがしたらその場で中止してください。
次回は「あなたの腰痛体操(4)」です